はじめに
この本は「もっと”いい文章”を書けるようになりたい」と思って読み始めました。
『嫌われる勇気』の著者である古賀 史健さんが書かれた本です。
オススメ読者
- コピーライターを目指している人
- 営業職の人
- マーケターの人
- その他、上司への報告や企画書の作成などで文章を書く機会が多い人
「(仕事や趣味、就活など)どんな理由であれ文章を書く機会がある人は、絶対読んだほうが良い!」
と断言できるくらい、本当におすすめです!
良いと思った点
- 著者が現場で培ってきた”いい文章”を書く技術について具体的に書かれているので、再現性がある
- (逆に言うと、技術についてしか語られていない)
- 精神論や抽象的なことが一切語られていない点がオススメポイント
- 時たま出てくるツッコミの文章がクスッと笑えて、読んでいて飽きない
書かれていることが抽象的でふんわりしているほど、読んでいる時は分かった気にはなります。
でも、いざ文章を書こうと思った時に「で、どう書けばいいのか?」と迷ってしまうんですよね。
その点、この本は具体的な手法について書かれているので、
いざ文章を書こうと思った時に迷いません。
“いい文章”とは?
私は漠然と「いい文章を書けるようになりたい!」と思っていました。
でも、”いい文章”とはいったい何でしょうか?
著者はこの本の中でこう言っています。
「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」のことである。
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』P268
この定義を見たときに、「そうだ、私はそんな文章が書けるようになりたかったんだ!」と思いました。
仕事でセールス文章を書く機会が増えたためです。
本当に良いと思っている自社のサービスをアピールして、ユーザーの心に届いてほしい。
そして使ってほしい。
でも、サービスについて何も知らない人には、まず「知ってもらうこと」「興味を持ってもらうこと」が難しいです。
この本に習っていうと、ユーザーを「もっとこの文章を読んでみよう」という気にさせ、席に着席させることがめちゃくちゃ難しいです。
文章を書く上で大切なこと
特に自分の中に残ったものを箇条書きでメモしておきます。
- そもそも文章とは、頭の中の「グルグル」を言葉に”翻訳”したもの
- 「書くために考える」のではなく、「考えるために書け」
- 「接続詞」を意識することで、論理の破綻に気づきやすい
- 一文ずつ読むと意味が理解できる文章でも、一つの文章にまとめると意味不明になることがある
- 「しかし」「なので」などの接続詞を入れてみて確認することで、論理の破綻に気づける
- 論理展開によって文章のリズムが決まる
- 細部をきっちり書くことで読者に「体験」させることができる
- 「説得」すると「作用・反作用の法則」のように、読者が反発する
- 「ではどうすればよいか?」→納得させる
- 納得させるには、「自分ごと」にする
- 「自分ごと」にするには、”仮説”を提示して、一緒に”検討する”
- または、ある結論や回答にたどり着くまでの道のりを読者と一緒に体験するような論理展開にする
- 「何を書くか?」ではなく「何を書かないか?」を意識することで、文章をスリムにできる
- スリムにできるということは、読者にとって読みやすい文章になる。伝えたいことも伝わりやすい
- 「もったいない」から入れようは最大の禁句。”サンクコスト”に注意する
- 「10年前の自分」もしくは、「たった一人のあの人」に向けて書く
- 八方美人な文章は届かない
- とにかく書こう!そして、身近な人、未来の自分に読んでもらおう
この本で紹介されていた、「絵や写真を言葉で説明する」ゲームは
「めちゃくちゃ力が付きそうだ」と思ったので実践したいです。
(これを考案したのは金田一 稲穂さんです)
このゲームのルールは「自分の意見(主観や感情)を一切入れないこと」です。これがめっちゃ重要だと思います。
構成の話
- 序論→本論→結論
- 序論:本論で何を語るのか?、現在の状況はどうなのか?を語る。遠景。
- 本論:自分の意見、主張を語る。近景
- 結論:客観的な視点に立って論をまとめる。遠景
- 序論2:本論:6結論2あたりの割合がよい
- 映画のように、導入→本編→結末という構成にする
- 導入は「予告編」のつもりで
- 読者の「?」を誘う
- 結論を見せない(最後までどんな結論が待っているかを隠し、興味を引く)
- 逆に全部見せちゃう(結論まで見せることで、文章の序盤で読むのをやめても、自分の主張を伝えることができる)
- 導入は「予告編」のつもりで
- 主張→理由→事実
- 主張:自分が言いたいこと。「結局何が言いたいんだ?」という問いに一言で答えられなければならない
- 論理的で、言いたいことがはっきり伝わる構成
- 主張をする理由、主張を支える客観的事実がないと主張は弱くなる。この3つのどれが欠けてもいけない。
- 起承転結をうまく活用する
- 起点承結でもOK。その方が読者の興味を引ける場合もある
- 自分の文章にツッコミを入れる
- 主張→反論(自分の文章に対するツッコミ)→再反論→結論
- 主張→理由→反論→再反論→事実→結論
- 目からウロコ→背中を後押し→情報収集(客観的事実)
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